地域の見守りってあるよね、というお話
子供が生まれてから、地域の繋がりを実感することがとても多くなったなと感じています。
よくテレビなどでも、子供が犯罪などに巻き込まれると、地域のコミュニティが希薄になっているとか、地域ぐるみで見守りを… など、地域の重要性を話されるというコメンテーターの方も見ていましたが、これまではあまり実感がなかったんですよね。
私自身も東京生まれ東京育ちだし、これまでそれほど地域密着な感覚も持っておらずだったし。
でも、最近はめっきりご近所のお付き合い、顔見知りも増えてきて、ありがたいなと感じています。
結婚したタイミングで5,6年前に今の家に引っ越してきたのですが、今のエリアには以前住んでいたこともあったので、エリアとしては馴染みもあるところでした。とはいえ、大人になってから住みはじめたので、特に地元に知り合いや友達がいたわけではなく、近所で知り合いに会うなんてことはほとんどなく。
それが変わったのは、まず子供が生まれてから。
区が主催するママの集いや、近くの児童館などで顔なじみのママ&子供たちができ、近所を歩いていても「あ、こんにちは〜」とあいさつする程度の方がたくさんできました。
ま、これは序の口でしたね。
さらに変わったのは保育園に通い始めてから。
もっと言えば、子供が歩く・しゃべるようになってからですね。
家から保育園までは、大人の足で歩いて8分くらい。子供(現在1歳11ヶ月)と一緒に歩いたら30-40分くらいかかります。
なにしろ石ころ、ねこじゃらし、だんごむしを探して歩いたり、塀や電柱でかくれんぼしたりするので、まぁ、そうそうはたどり着きません。
ただ、こうやって道草しながら歩いていると、いろんな方が声をかけてくださるんですよね。
マンションのコンシェルジュのお姉さんへのあいさつから始まり、保育園に行くまでには、
・居酒屋の女将さん
→保育園帰りに会うと「おかえり〜!待ってたよ〜!」と言って必ずお菓子をくれる
・お肉屋さん
→ご家族を中心に営んでいるのか、おばあちゃんから息子、孫?まで絡んでくれる
・スーパー(こちらもご家族で経営されているような個人店)
→保育園帰りによく寄っている、娘がどこの保育園に通っていて・誰と友達で、みたいなことまで知ってくれている
→店頭に飾ってあるグッズが気になって触ってたら、朝会えばあいさつしてくれる
・カレー屋さん
→インド?出身の経営者の方が、名前をよんでかわいがってくれる
などなど、お店の方々も知ってくれています。
さらには、上記のお店の方以外でも、地域の方がたくさん話しかけてくれます。
・台風のあとに、ある家の軒先にまだ青い柿が落ちていたのが気になって拾っていたら、その家主の方が柿の説明をしてくれたり
・ここしばらく工事中の家の、工事現場の方が子供ににこにこ話しかけてくれたり
・何度かすれ違った自転車の女性が、小さい自転車用ライト(ピカピカが気になる!)をくれたり
つい昨日は、通り道の家のおばあちゃん(と言ってよさそうなご年齢の女性)が、娘に
「あなた本当にかわいいねぇぇ、ちょっと待っててね」
なんて言って、家から何かを持ってきたと思ったら、パンやらりんご味のお菓子やらをくれました。ついでに、玄関に置いてあったドラえもんや、風車も持ってっていいわよ、と。
お孫さんが置いていったものなのか、もう何年もそこに置いてあったようで、風車を回そうと息を吹きかけたら、埃が大量に飛ぶ(!)という状態には笑いましたが。
とにかく、そんなこんなで、たくさんの方にかわいがっていただいています。
そうやって存在や名前を知っていただいている方が周りにいることで、もし子供が大きくなって危ない目にあいそうになったり、何かあれば、おそらく目をかけてくれたり、フォローしてくれることもあるんじゃないか、と感じています。
もちろん、見てもらうだけではなくて、私も知っている子を気にかけてあげたりもあると思います。
.
.
.
最初の話に戻りますが、テレビでのコメンテーターの方の、昔はご近所の目があったからウンヌンなんて話に、なんて昭和な話を持ち出してるんだ、なんて思ったりもしましたが、今は、あ、こういうことね、と、とても納得しています。
かといって、コミュニティをつくろう!とか、地域の共同体で守ろう!みたいなことでもなくて、作ろうと思ってできるものではないことも感じていますが、自分と子供のまわりに出来つつある、良い意味での"ゆるい"コミュニティ、付き合いを大事にしたいなと思う今日このごろです。